キネステティクでは「接触と動きがコミュニケーション」と言われます。

 接触と動きには「力」が使われます。

 「力」の変化が情報として伝わります。

 たとえば、介助行為の時には、介助者の「内側の力」が体の外に出て、「外側の力」になります。

 あなたの作った「外側の力」が被介助者の体の中で「内側の力」となり、被介助者自身の持っている「内側の力」となって、被介助者の動きを作ります。

 つまり、

 被介助者の「力」=被介助者の「内側の力」+介助者の「内側の力」がいったん「外側の力」になってから被介助者の「内側の力」になった「力」


 です。かえって、わかりづらくなったでしょうか?

 そのときに余った「外側の力」が被介助者の体に伝わり「内側の力」となって、その「変化」が被介助者に解釈されます。

 つぎに逆の方向に同じことが起こり、接触と動きでコミュニケーションできます。

 このときに、大きすぎる「力」を使うと、情報を伝えるのに必要な「力」以上の「力」は余ります。

 余った「力」が、被介助者に向かえば、被介助者は「動かされている」と感じ抵抗します。

 介助にならなくなります。

 また、情報を伝えるのに必要以上の「力」はノイズになり、コミュニケーションを妨げます。

 ここはコミュニケーション理論のところでノイズとして解説してあります。