「機能の変化」と「構造の変化」を鑑別するには、体に触れていっしょにゆっくり動いてみることです。
インタラクションを通して、相手のシステムの欠乏が、自分の体で感じられます。
介助の時に、もっともはっきりと感じられるでしょう。
また、そのときが、被介助者の関節にとって、最良の学習チャンスになります。
「機能の変化」に対しては、痛みを生じないように、緩やかになめらかに関節を動かすことで、動きを思い出させることができます。
キネステティクでは、このような考え方で日常動作を介助することをキネステティク的モビリザチオンと呼んでいます。
この準備運動として、筋肉の緊張を必要最小限にしたうえで、全身の関節をその特徴にしたがって、「目覚めさせる」こともできます。
「構造の変化」が来ているときには、まず周囲の「機能の変化」を改善してから、その関節の持つ能力いっぱいの動きを、外側から与えます。
そうすると、関節というシステムは、システム内の機能の欠乏を感じ、みずから修復するかもしれません。
余裕を持った回復をして、可動域が広がるかもしれません。
|