人工呼吸器へのヒント

 体全体を動かすこと、楽に呼吸をできることが、心臓が効果的に働くために、必要なのです。
 
ヒント
ventilator
 人工呼吸器は呼吸の補助に役立ちますが、循環にも大きな影響を与えます。

 自然な呼吸では、吸気のときに胸郭の中の圧が下がって胸郭にリンパや静脈血を吸いこみます。

 しかし、人工呼吸器はからだの外側から空気を肺の中に押し込み、 その自然な働きをできなくします。

 人工呼吸器を装着した患者さんに必要なことは、「まったく動かさないこと」ではなく、体を静かに動かして、筋肉の動きによりリンパや静脈血の戻りを助けることです。

 「安静の指示が出ているから、動かせない」と考えるでしょうか?

 避けなければならないのは、心臓に「負担をかけるような動き」です。

 そして、患者さんに足りないものは、「心臓の働きを助ける、体全体の動き」です。

 両者は違うものかもしれません。

 循環状態を監視しながら、それをある一定以上に変動させないように、体のゆっくりとした動きを手伝ってあげるのが良いのかもしれません。

pre next

Valid HTML 4.01!