静脈のポンプ

 下肢の静脈血は重力に抗して、心臓まであがっていかなければなりません。

 筋肉の間に静脈があります。

 中小の静脈にはリンパ管と同様に弁がついています。

 筋肉が収縮すると、静脈は押しつぶされ、弁の働きによって、重力に抗して静脈血が押し出されます。

 筋肉が弛緩すると、静脈は広がり末梢の静脈からの血液を受け入れます。

 弁を持っている中小の静脈は静脈血を大静脈に送り返すポンプの役割をしています

  このようにして、体全体の筋肉が、まるで静脈系の心臓であるかのように働きます。 
heart_inside_thorax_beating

 大静脈の血液は、心臓の右心房に戻ります。

右心房の役割は血液を受けとることです。

 この心房へ血液を送り込むのにも体の筋肉が使われているのです。

 でも、上大静脈や下大静脈には弁がありません。

 別の動きが大静脈に血液を吸い込みます。
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