この項の最初で、「辞書が違うので、意味は伝達されない」ことを示しました。
そして、辞書を書き換えるには、共通の体験の記憶に基づくか、非言語的コミュニケーションに基づかなければなりません。
これには時間がかかります。
「あそこのレストランの味はどうだったい?」
「あっ、とってもおいしかったよ。ぜひいくといいよ!」
3日後。
「おいっ、この前、聞いたレストランに行ったけど、ひどい味だったぜ。」
「えっ、おかしいなぁ。イスラエル人のシェフがコシェルに従って料理している正統派のイスラエル料理なんだよ。」
「なんだい、そのコシェルってのは?」
「ユダヤ教の掟に従った料理法さ。牛の肉と乳製品はいっしょに出さないというような決まりがあるのさ。塩も自分で振って加減できるし・・・」
「えっ、あの料理は自分で味付けするのかい?俺はそのまま全部食べた」
「そりゃ、まずい」 |
言葉は話して、相手の中で処理されて、フィードバックとして返されて、その結果により話を修正して、また話すということをくり返すことで、コミュニケーションに使えます。
コミュニケーションは「プロセス」です。時間がかります。
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