フレーム問題から人間の個性へ

 
 フレーム問題は、そのときの周囲の状況を、ロボットが行動する前にすべて判断させようとするから起こる問題です。

 人間は周囲の状況を「いい加減」に判断しています。

 完全な判断はしていません。

 見落としもありますし、人によって、判断に個人差が出ます。

 当たり前なのです。

 まともにやっていたら、一生考えていなければなりません。

 どの辺で「いい加減」に判断を打ち切るかが個性です。

 石橋をたたいて渡る人、石橋をたたいても渡らない人、石橋を壊れるまでたたいて、「やっぱりね」と言って安心して引き返す人、石橋をたたいても壊れないのでダイナマイトを仕掛ける人。

 どうせ、未来のことは確定していないのです。

 石橋を渡りながら、変な振動があったら、すぐに引き返せるように「今起こっていることを感じている」ことが大切です。
 
 ありゃ、人工知能の判断の話から、人間の個性の話になりました。

 コミュニケーションのコンテクストとフレームの話に戻ります。