システムから見たコミュニケーション

 「意図を伝える」という「一般的なコミュニケーションの定義」では、非言語的コミュニケーションは語れなくなります。

 「言葉によるコミュニケーション」では、「記号」は伝達されますが、「思っていること=情報」は伝達されず、相手の持っている辞書を通した翻訳により相手の中で作られることを、すでに示しました。

 非言語的コミュニケーションでも、「思っていること」だけを相手の中に作り出すことはできません。

 何気ない手の動きひとつで、相手の受けるメッセージが変わるかもしれません。

 というわけで、現代のコミュニケーション論では、「コミュニケーションは話者の意図していないものも伝える」として語られます。

 発信者側ではコミュニケーションョコントロールできません。

 できることは受信者に協力してもらうことです。

 マルチチャンネルでフィードバックをもらって、相手の中でできた情報を確認し、自分の意図と違うものを感じたら、言葉を変えるか、チャンネルを替えて再送信することです。

 この繰り返しがコミュニケーションになります。

 コミュニケーションはフィードバックです。