コミュニケーションとインタラクション

 インタラクションはなぜ存在するのでしょう?


 システムが存在するのでインタラクションは存在します。システムを作るために必須です。

インタラクションはシステムが機能するために存在します。

 前のページで、碁石を持つことと、受話器を持つことはインタラクションです。

 碁石や受話器とのインタラクションです。

 それは結局、重力を通して地球とインタラクションしていることになります。

 地球からの重力というメッセージは体で感じます。


 コミュニケーションは何のために行いますか?

 自分の思っていることを伝えるためですね。

 電話で話したり、けんかをしたり、茶飲み話をするのは、自分の思っていることを伝えたいからです。

 コミュニケーションか、そうでないかについて、一般的に言われる違いは、「思っていること」を伝えたいかどうかです。

 もともと、コミュニケーションは通信であり、通信は情報の伝達でした。

 情報は「データを解釈して意味づけしたもの」です。

 ですから、「一般的に言われるコミュニケーション」には、「伝えたい」という話者の意図が入ります。

 ところが、この「自分の思っていること」というものが、話を混乱させます。

 「自分が伝えたいと思っていること」は、抽象的思考の産物です。

 
思考の抽象化は内言=内部言語で行います。

 ですから、言語化されないものは抽象的思考をできません。

  「非言語」の「体験」も自分の中で、「意味」を作ります。「非言語」では、抽象化はできません。

 「非言語的コミュニケーション」では、抽象的思考によるコミュニケーションはできません。

 「伝えたいと思っていること」は伝えられません。

 「非言語」では何が伝わるかは相手の経験により変わります。

 「一般的に言われるコミュニケーション」は、「話者の意図しているもの」を伝えることですが、非言語的コミュニケーションは「話者が意図していないもの」も伝えてしまいます