非言語的コミュニケーション

 このイラストの言語チャンネルと非言語チャンネルには辞書の「違い」の他に、辞書を読むために使う「ツールの違い」があります。

 「言語による思考」と「感じ」です。

 Aが言語チャンネルで辞書Aを開いて、言語を見つけた後は「言語による思考」でBにコミュニケーションしています。

 しかし、Bが辞書Bから意味を受け取った後は、「言語」ではありません。

 ですから、「言語による思考」ではありません。

 このときBは「感じ」を使っています。

 「感じ」をもとに意識下で辞書Bと照らし合わせ、「言語による思考」にまで上らない身振り、抽象化されていない身振りを得ます。

 それがそのまま、辞書Aに行きます。

 Aは「感じます」が、「言語による思考」に上りません。

 ですから、思考の対象になっている「言語」と比べて「なんか違うな」と感じます

 「言語による思考」と「感じ」の違いに鋭敏でなければ、言葉では説明できないかもしれません。

注意

 このイラストで青い色で示した辞書は、赤い辞書とはまったく違うものです。

 非言語とは「記号」の性質をもたないことですから、はっきりした辞書はありません。

 ですから、このイラストは正確に言えば誤りです。

 しかし、言語で「非言語」の役割を説明することは困難です。

 「感じ」は「言語による思考」とは違うのです。


 でも、「『感じ』で意味が伝わるという「感じ」はつかめるでしょ!