デカルト
 
 ルネ・デカルト(1596-1650) はフランスの人です。

 哲学者ということになっていますが、本人はそれまでの哲学、特にスコラ学派は当てにならないと批判しています。

 9年かかって、方法序説を書きました。

 ス コラ学派も、アリストテレスも、信じなかったのですが、科学的な思考として、二者択一方式をとるとというヨーロッパ文化の癖は、 抜けませんでした。
方法序説へのリンク(日本語訳)
方法序説へのリンク(フランス語)

 方法序説のフランス語の原題はDISCOURS DE LA METHODE POUR BIEN CONDUIRE SA RAISON, ET CHERCHER LA VERITE DANS LES SCIENCES「理屈に基づき、科学の中の真実 を求めるための考察」です。

 これは、「光学」「幾何学」「気象学」の3つの論文をまとめて刊行したときに、その研究方法の基礎となる「序説」として発表さ れました。

 じつは、デカルトは、その前に自分の考えたことを「世界論」として発表しようと準備していたのですが、出版の直前にやめました。

 ガリレオが地動 説を主張し、処罰されたからです。

 ですから、この方法序説の中では、神経質なまでの「神」や教会に対する配慮が感じられます。

 このとき、刊行された論文で、現在のx,y,z軸による3次元の座標系が考え出されました。

 今では、デカルト座標系と呼ばれます。

 デカルトは、自分が「考える」ということが、「存在」そのものだと考えました。

 「吾思う、故に、吾あり (Cogito ergo sum コギト エルゴ スム)」という有名な言葉を残しました。