一般システム理論
(みすず書房)
フォン・ベルタランフィ
1945年
(これは原著を入手できず)
ベルタランフィは生物から科学に入り、すべての分野にわたり、「システム」という「考え方」。「ものの見方」を確立しました。
ベルタランフィは「
越境する巨人」
と言われました。
システムという言葉は、日常生活の中でふつうに使われています。
「金融システムが破綻した」、「コンピュータのシステムファイルが飛んだ」、「病院のシステムがおかしいから、仕事が増える」、「社会システムの構造的矛盾が個人の体内システムの変調を来す」。
何を言っているのか、分からないほどシステムという言葉はたくさん使われます。
金融システム、コンピュータのシステム、病院システム、社会システム、体内システムという個別のシステムの中の共通の構造や性質を取り出して論じたのが、ベルタランフィの「一般システム理論」です。
ベルタランフィは生物学者です。生物は、バラバラにしてしまったら死にます。
元のようにくっつけても生き返りはしません。なぜなのでしょう?
生命はどこにあるのでしょう?
当時、席捲していたいわゆる「科学」に怒りに近い反発を感じていました。
なんでも、分解してバラバラにして、部分にすれば全体が分かるという「科学」に腹を立てていました。
ベルタランフィは生物の研究をしていくうちに、世の中のシステム全般に適用できるシステム理論を考えました。
いろいろなものに当てはめるられるということは、一般化されたということです。
「一般システム理論」は、すべてのシステムについて適応できる理論です
。
一般化されているということは、個別の特殊な条件はのぞかれますから、具体的なことは扱いません。