「死への欲求」

 マゾヒズムを説明するために、この「生への欲求」といっしょに「死への欲求、自己破壊への欲求・本能」を人間は持っているとフロイトは考えました。

 「攻撃したり、破壊したりするという性質が人間には元々備わっていて、それを自分に向けることが快として感じられる」というのです。

 これはフロイトが見た患者の行動を説明するために、仮定したものです。

 フロイトの影響を受けた人々もこの仮説により現実をうまく説明できるので支持しました。

 わたしは「死への欲求」を信じていません。

 これはフロイトがマゾヒズムを説明しようとしたad hocな(その場しのぎの)仮説だと思います。

 わたしにはうまく説明できません。

 ここでは、フロイトの主張として認めておいてください。
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