自らを苦しめることで快楽を感じる人を見て、フロイトは、人間を動かす「Trieb 欲求、衝動」は快楽だけでなく、もうひとつあると考えを変えました。
2つの基本的欲求(Grundtrieben)を考えました。
一つは性的な欲求(エロス)、つまり「
生への欲求
Lebenstrieb」で、もうひとつは破壊的で攻撃的な「
死への欲求
Todestrieb」です。
矛盾するように聞こえますが、これらの欲求、衝動はすべて、緊張緩和と満足を目的にしています。