ラバンのTime,Space,Weight,Flowの概念の表現には一つの難点があります。
理解しづらいのです。
考えがまとまっていないのではなく、人間の使っている言葉が、ラバンの考えを表現しきれないのです。
一般意味論で説かれるように、言葉は現実の一部しか表現できないからです。
というわけで、言葉の解説をしましょう。
わかりやすいのは、時間と空間です。
Time 時間は動きに使われる時間です。
同じ動きをするのに時間が少ないとsudden 「急に」になります。
時間がかかるのは sustained ゆっくりです。
Space 空間もわかりやすい方です。
動きに使われる空間の形です。
Flexibleは「曲がることができる」ということですが、ここでは曲線的な動きを示します。
directは「直接」という意味ですが、ここでは直線的な動きを示します。
わかりづらいのは、WeightとFlowです。
Weightは「重さ」のことなのですが、その内容は「動きの強さ」を示しています。
ですから、表現はgentle「やさしく」とfirm「しっかり」です。
Flowは「流れ」のことですが、「動きの流れ」を実感するとその表現は「なめらかさ」になります。
流れるようになめらかに動いていると、free 自由(流れるように)です。
流れが滞ると、Bound 固定(ぎくしゃく)されます。
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