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キネステティクでは、体を7つのマスと6つのツナギに分けます。
マスは頭、胸郭、両上肢、骨盤、両下肢です。
ツナギは首、両肩、ウエスト、両股関節です。
「マスが重さを持ち、ツナギがマスの動きを許す」と教えます。
重さを持っているマス同士の関係を安定させると、楽な体位を作れます。
被介助者の動きを許したければ、「ツナギを抑えずマスを支える」ことを手伝うのが良いです。
座位は「頭と胸郭のマスが重さを骨盤から座面に流している」体位です。
ですから、座位の保持を助けるためには、骨盤というマスを支えてあげればよいのです。
骨盤の上下にあるウエストと股関節というツナギを固めると、骨盤は楽に動けなくなります。
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実験 |
適当な大きさのタオルをたたんで丸めて、直径5〜10センチメートル程度のロールを作ります。
背当てのある椅子に座ってください。
背当てに背中をつけずに、骨盤が坐骨結節の上でシーソーのように小さく動くことを確認してください。
骨盤の後ろの上縁にロールを入れて、坐骨結節の上に座った状態を維持できるように骨盤を支えてください。
骨盤を支えられたまま呼吸をします。
骨盤は苦しいですか?楽ですか?
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次にロールをウエストに当てます。
いわゆる人間工学椅子のランバーサポートのようにします。
ウエストを固定することで、骨盤の重さが坐骨結節にかかり、骨盤が安定するように工夫してみてください。
骨盤は楽ですか?
呼吸は楽ですか?
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椅子からずり落ちないように、大腿の下にクッションを入れることを薦めている人もいます。
タオルのロールを適当な厚さと大きさにして大腿の下に置いてください。
すわり心地はどうでしょう?
骨盤の後ろのサポートがなければ、骨盤は後ろに傾くかもしれません。
そのときに、大腿の下で支えられるのはどんな気持ちがしますか?
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