呼吸と頭と下肢

 私は子供の時にラジオ体操に連れて行かれてから、「息を吸うときに体が伸びる」と思いこんでいました。

 でも、今は「楽に息を吸うとき、胸が広がり、脊柱はちょっと縮む。楽に息を吐くとき、脊柱が伸びて、体全体が伸びる」と感じるようになりました。

 NHKと意見が異なります。ははは。

 脊柱の上には頭がついています。

 首の前と後ろの筋肉が、脊柱の上で頭を動かしています。

 逆にいえば、その筋肉が頭の下で脊柱を動かしています。

 ですから、首の筋肉の緊張を必要最小限にして脊柱の動きを許すことで、呼吸は楽になります。

 また、脊柱の下には下肢がついています。

 下肢と骨盤・脊柱は、深部の腸骨筋、大腰筋、背部の脊柱起立筋、股関節周囲の筋肉、大腿の筋肉などの多くの筋肉でつながっています。

 下肢の筋肉の緊張も必要最小限にして脊柱の動き、つまり骨盤の動きを許すことが、呼吸を楽にします。

 下肢の筋肉の緊張を必要最小限にすると、呼吸に伴って下肢全体が動くと感じられるかもしれません。

 「足の先まで息が入る」と感じられたら、人間として「本当に呼吸している」ことになるのかもしれません。