上下の小さな動き


 脊柱には椎間板があるので、脊柱全体にも弾力が出ます。

 腰椎が前彎していると、脊柱全体でS字カーブをつくります。

 弾力のあるS字カーブは、バネのように働きます。

 そのために、脊柱の上にある頭や、骨盤の下にある下肢が邪魔しなければ、脊柱は上下に動けます。

 の後頭部や前頚部の筋肉の緊張が強いと、頭は脊柱の動きを許してくれません。

 股関節、ウエストの周囲の筋肉の緊張が強いと脊柱の動きを邪魔します。

 周囲の筋肉の緊張が強いと、上肢が脊柱の動きを邪魔します。

 つまり、頭、上肢、下肢が脊柱の動きを許すときに、脊柱全体が小さく楽に上下に動けます。

 首、両肩、ウエスト、両股関節の6つを、キネステティクでは「つなぎ」と呼びます。

 「つなぎ」の動きが制限されると、頭、胸郭、上肢、骨盤、両下肢の7つのマスの動きが制限されます。

 すべてのマスは脊柱に支えられているからです。