カーシブスキーは戦争中の体験を基に考えました。
「血なまぐさい戦争が起きるのはなぜか?」
「なにが文明に影響を与えているのか?」
「人間と動物の違いはなにか?」
動物は生まれながらに、食べ物を求めて狩りをし、食べ物を集めます。
空間を使いその個体の一代限りの生を生きていきます。
人間は土地を耕し、必要なものを予測し経験から学び、学んだものを次の世代に伝えていきます。
時間を利用し栄えていきます。
カーシブスキーはこの人間独自の特徴をtime-binding(時間をつなぐもの)と名付けました。
動物はspace-binding(空間をつなぐもの)です。
カーシブスキーは考えました。
本来、人類の知恵は指数関数的に進歩するはずだ。
人間は「時間をつないでいける」
動物は「空間を移動するしかない」
両者の間には大きな違いがある、
それなのに、人間がほかの動物と同じようなものであるとして教育している。
また、言葉は本来「時間をつないでいける」ものだ。
しかし、言葉を現実とはかけ離れた言葉だけの言葉にして、現実にあわない空虚な理論を教えている。
これが「人間という実体」を忘れ、世界大戦のような出来事を起こす原因だ。
この考えを支持した友人に励まされ、1921年、カーシブスキーは、”Manhood
of Humanity: The Science and Art of Human Engineering”(「人間性の成熟:人間工学の科学と技術)邦訳なし)を出版しました。
初版は6週間で売り切れました。 |