魔法か科学か

 旭川には、「3・6(サンロク)」と呼ばれる夜の繁華街があります。

 その中に、わたしの師匠のお店があります。

 師匠は「手とテとて」というマジック・バーをやっています。

 目の前でマジックを見せてくれます。

 いろいろな学習をさせていただきました。

 「マジックはインチキをしてだましている」という人がいます。

 そのように思う人は、そう思ってもよろしいでしょう。

 マジックは見た人の中で価値が作られるものですから。

 しかし、良いマジシャンはただ、「日常的でない体験をして、楽しんでもらいたい」と思っているだけです。

 けっして、だましてお金を取ろうというのではありません。

 わたしの師匠は、「マジックをやって、どうだ自分の方がえらいだろう」なんて言うのは、マジシャンではない」と言います。

 そのとおりです。

 マジックを見るときのコツは、そのときのあるがままを楽しむ」ことです。

 「タネをあばいてやろう」という人がいますが、疲れるだけです。

 そんな人がいるところでは、マジシャンはネタのばれるようなマジックはしません。

 では、楽しんでみましょう!