患者さんの体位が崩れたということは、患者さんは「動いた」のです。
それは環境との積極的なインタラクションです。
その患者さんは「与えられた体位から、別の体位に移る」こというインダクションが必要だったのでしょう。
そんなときは、体位を固定することが、自然に反しています。
座位が崩れたら、側臥位になりたいのかもしれません。
側臥位からくずれたら、腹臥位か仰臥位がよいのかもしれません。
どんなに座位が崩れても右のアニメのようにはなりません。
患者さんが「動ける体位」にあることが、大切なことです。
けっして、崩れない体位を取ることが大切ではありません。
常にダイナミックに変化するプロセスの中にいることが、システムの中の秩序を維持することになります。
プロセスを停止するような、静止姿勢をとらせることは自然ではないのかもしれません。
では、「動ける体位」を取るにはどうすればよいかという疑問には、キネステティクの「基本体位」と「骨と筋肉」という概念がうまく答えてくれます。
それは「キネステティク」を参照してください。
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