体を動かすには筋肉が動かなければなりません。
筋肉はアデノシン3リン酸(ATP)をアデノシン2リン酸(ADP)にすることで動くためのエネルギーを得ます。
筋肉内のATPはクレアチンリン酸の形で蓄えられています。
瞬間的な力を出すときには、このクレアチンリン酸を分解して作られたATPで筋肉を動かします。
しかし、これはわずかですから、10秒とたたずに枯渇します。
クレアチンリン酸を使い尽くした後は、筋肉の中のグリコーゲンを分解します。
グリコーゲンからグルコース-6-リン酸を経て、ピルビン酸にしてグルコース1個あたり、ATP2個を作ります。
ここまでは、酸素を必要としません。
短時間に筋力を使うスポーツ、たとえば短距離走や重量挙げに適したエネルギー生産です。
しかし、グルコースを分解するだけのエネルギー生産では、ATPの量が少なく、筋肉の動きは1分も続けられません。
そこで酸素を使い、ピルビン酸を二酸化炭素と水になるまで分解します。
グルコースを完全に分解すると、さらに36個のATPができます。
筋肉は長い時間動くことができます。
酸素が足りないとピルビン酸から乳酸がつくられます。
この乳酸が筋肉の痛みやこりの原因と言われます。
乳酸は肝臓に運ばれると、グルコースに戻されます。
グルコースがなくなると、肝臓に蓄えられているグリコーゲンが分解されグルコースになり筋肉に運ばれます。
さらに動き続けると、肝臓のグリコーゲンが枯渇します。
ここで体の脂肪がグリコーゲンに転換されます。これがいわゆる有酸素運動です。
ここのポイント |
筋肉が動くと、グルコースが減り、二酸化炭素が増加します。
|
|