まとめ

 外側の世界」という垣根を越えて、お互いの「内側の世界」に情報を作ることがコミュニケーションです。


 そのコミュニケーションについていくつかのことを述べました。

 言葉自身に「意味」はありません。

 言葉だけでは「意味」は伝わりません。

 「意味」は相手の中で作られます。

 「言葉」は相手の中に「意味」を作り出す刺激です。

 「言葉」以外の非言語的コミュニケーションがあります。

 コミュニケーション空間としてのフレームがあります。

 コミュニケーションには時間的流れのコンテクストがあります。

 コンテクストとフレームの解釈は「文化」に大きく影響されます。

 相手の中に「意味」を作り出すためには、「力」を使います。

 「力」の変化が情報になります。

 コミュニケーションは「力」で伝わりますが、必要最小限以上の伝える「力」はノイズになります。

 会話のようなコミュニケーションには、相手の「内側の時間」が関係します。

 調歩式インタラクションでは、相手が情報を処理する「内側の時間」を待つ必要があります。



 まだ、いろいろなことがありますが、日常生活の中で、コミュニケーションを感じてみるとわかることが多いです。

 「今、ここ」で自分が何をしているかを感じることで、自分と周囲のコミュニケーションが見えてくるでしょう。

 ここに書いた事柄は、現代のコミュニケーション理論のおいしいところの紹介です。

 
「理論は道具」です。

 自分の周りで起こることを分析するためのツールです。

 けっして、「理論」がコミュニケーションのとり方を指導してくれるわけではありません。

 自分の「体験」を理論で分析して、いろいろなインタラクションを試してみるのが良いと思います。

コミュニケーション理論 終了