「なぜ、人を殺してはいけないのか?」を子供にどう説明するかが問題になったことがありました。 倫理や哲学を持ち出して説明しようとして失敗する大人が出ました。 「人が人を殺してはならない」というのは、人間の本性ではありません。 システム内のインタラクション規則なのです。 この規則を守らないと、システムが「生きていく」のに支障が出ます。 システムが生き残るためには、この規則に従わない構成要素は排斥されます。 システムの自己保存のための「掟(おきて)」です。 同じ「文化」に属している人間は、その「文化」を遵守することを暗黙のうちに了解しているとみられます。 もし、この文化を守らなければ、そのことが相手に「意味」を作ります。 所属しているグループの否定ととられます。 そうして、そのグループの「文化」を知らないよそ者は排斥されます。 新しい職場に行くと、「新しい人は、どんどん新しいやり方を取り入れて職場を活性化してください」と言われます。 これを真に受けて、その気になって、改革を進めるとその職場という社会から抹殺されるかもしれません。 大切なのは、そのときのグループの非言語的コミュニケーションを「感じる」ことです。 それには、「がんばらない」ことです。 がんばると感じなくなります。 生理学のウェバー・フェヒナーの法則を思い出してください。 「文化」を知っていて守ること、「掟」を破ることは、とても大きなコミュニケーション手段です。 |
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