受け手の中で作られる
コンテクスト
2 4 6 8 10 12
15 17 19 21 23 25
28 30 32 34 36 38

 さて、上の数字の列を見てください。

 2,4,6,8,10,12の並びは先ほどの例と同じです。

 2から始まり、2つずつ増えて12まで行きます。

 でも、その後は3つ増えて15です。

 さらに2ずつ増えて、6つ進んだら、3つ増えます。

 このような数字の配列があっても不思議ではありません。

 極端なときには、こんな規則性などなくて、ただ数字が並んだ表があって、それに従って数字が並んでいることがあるかもしれません。

 2から始まる数字をお見せしたときには、規則性があるとは言っていません。

 それなのに、「規則性があるはずだ」と思いこんでいます。

 数字の出てくる前後関係から、次の数字を予想しています。

 そこに規則性があることを前提にしています。

 フレームと同様に、コンテクストは非言語的コミュニケーションです。

 受け手の中に「意味」を作り出します。

 しかし、コンテクストの中のメッセージは受け手が作るものです。

 送り手は作られるイメージを送るときにはコントロールできません。

 フレームは空間的なメッセージでした。

 コンテクストは時間的な流れによるメッセージです。