チャンネルがひとつのコミュニケーション理論

情報

メッセージ

送信機

信号




ノイズ
(雑音)


信号

受信機

メッセージ

受信先

 シャノンのコミュニケーションモデルをイラストをつけて、日本語にして再掲しました。

 このモデルは、電話の通信のモデルです。

 「情報」は「言葉」とは限りません。

 イラストや色かもしれません。

 第一段階は、言葉にはなっていない「情報」を言葉に変換することから始まります。

 情報を言葉に変換したものがメッセージです。

 このメッセージを送信機から、電気信号に変えて電話線に送ります。

 ここで、ノイズ(雑音)が入ります。

 このときの雑音は実際の音ではなく、伝達したい電気信号以外の電気信号です。

 太陽から来る電磁波、宇宙を飛んでいる電波などがあります。

 空中に張り回された電話線は巨大なアンテナです。いろいろなノイズを拾います。

 この雑音の混じった電気信号から、受信機は音声信号だけ取り出します。

 人間に聞こえないほどの高い音や低い音を作る信号は雑音としてカットします。

 ですから、電話を通すと個人の声の特徴が減ります。

 電話に出た子どもがお父さんに間違われたりするのは、そのせいです。

 この送信機から受信機の間の経路の雑音を減らすためのフィルターをどうするかというのが、シャノンの研究でした。
 シャノンのコミュニケーション理論は通信の数学理論でした。

 シャノンの論文における「情報」は、人間の言葉、会話、音符というような複雑な意味を持つものではありません。

 メディア研究をしていたウィーバーは、シャノンの「情報理論」が電気通信を超えて、人間のコミュニケーションに拡張できることに気づきました。

 
ウィーバーは計算に寄らないコミュニケーションモデルをシャノンとともに作りました。

 これが最初のコミュニケーションモデルで、「シャノンとウィーバーのコミュニケーションモデル」と呼ばれます。

 このモデルは、1チャンネルの一方向の通信のモデルです。現実社会では、ラジオやテレビで放送することに相当します。