期待不安と現実不安
フロイトの時代 5

 1914年、ドイツ、オーストリア、トルコ、ブルガリアの同盟国と、イギリス、フランス、ロシアの協商国の間で、第一次世界大戦が勃発しました。

 三国同盟を結んでいたイタリアは、オーストリアとの領土問題を抱えていたために、協商国側につきました。

 この年に、フロイトは「精神分析入門」の講義をウィーン大学で始めました。

 1917年、フロイトは「精神分析入門」を書き上げました。

 1918年、ドイツは第一次世界大戦に負けます。



  ドイツ第二帝国は崩壊し、ワイマール共和国が誕生しました。

 1918年、ナチが結党されました。

  ナチ Nazi はNationalsozialistische Deutsche Arbeiterpartei 国家社会主義ドイツ労働者党の略です。

 日本語訳を見てわかるように、国家という集団を重視する社会主義を唱えていました。

 1919年、ヒトラーがナチに入党し、1921年に党首となりました。

 民主政治を否定し、ドイツ国民の純血主義をとっていきました。

 1923年、ワイマール共和国は第一次世界大戦の多額の賠償金に苦しみ、かつてないインフレになります。

 1929年、世界恐慌のために、国民の90パーセントが失業という状態になりました。

  ここにナチの台頭する基盤が完成しました。

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