超自我と神経症

 エスが小さくなると、リビドーという「心のエネルギー」を作る場所が減ります。

 結果的に、リビドーの産生が減少し、生きていく心の力が減ります。


 無気力になり、神経症になります。


 自我が小さくなると、エスと超自我の両方がぶつかり合い、心の中の葛藤が激しくなります。

 これも神経症になります。


 超自我がとても少ないと、超自我とエスを介在するものとしての自我の役割が薄くなります。

 自我は、もともとエスと超自我の調整のために、エスの一部が変性したものです。

 ですから、超自我が薄くなると、エスは超自我に対抗する自我を少なくします。

 そして、エスが行動を支配することが多くなります。

 エスには道徳も現実もありませんから、反社会的な行動をとるようになります。

 社会的に犯罪と見なされることも行うようになるかもしれません。

 結果的に、超自我がとても少ないと、社会的に適合できません。


 エス、自我、超自我の3つがほどよく存在するときに、社会に適合し、自然に生きていられます。

 この3者のバランスが崩れたときが、神経症になります。


pre next