これは占いの一種だと思う(わたしは信頼しない)。 でも、歴史がおもしろいから紹介。 |
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左の図がエニアグラムです。 古代の秘められた教えだそうです。 グルジェフが教えを受けてヨーロッパに持ち込みました。 円周を9等分し、そのうちの3つの点(3,6,9)で円の中に内接する三角形を描きます。 残りの6つの点を1,4,2,8,5,7と結びます。すると、この図になります。 こうして、3,6,9の点はそれでひとつのグループを作り循環し、6つの点はもうひとつのグループを作り循環するというのです。 3,6,9は3の倍数で、1/3=0/333・・・と循環し、1/7=0.142857142857142857・・・とこれまた循環小数になります。 この循環小数の数字の並びは、1,4,2,8,5,7でエニアグラムの点の結ぶ順序になっています。 不思議でしょ。というわけで、いろいろなことをこの図に当てはめると、世界の神秘が分かるらしい。 3と7が「3の法則」と「7の法則」につながり・・・と、わたしには理解できない説明になります。 |
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グルジェフの唱えた「3の法則」自体は信用しないけど、その意味するところの、「2ではない」という点で、有用です。 つまり、善か悪か、右か左かという二元論にならないということです。 「7の法則」はもっと多い選択肢ができるという点でよいですが、これを宇宙の法則だからといって、すべてをこの法則で考えなければならないといったとたんに、苦しくなります。 グルジェフやウスペンスキーはエニアグラムを古代の知恵として、生活全体でおきる出来事の理解に使っていたようですが、1960年代にOscar Ichazoという人が人の性格を9つに分けて、そのうちの3,6,9番目が循環的に影響し、1,4,2,8,5,7も循環的に影響すると唱えました。 こうして、エニアグラムは性格分析と相性の診断ツールとして広まり始めました。 いまでは、コーチングやコミュニケーションスキルのセミナーで性格診断に使われたりします。 Enneagram Instituteと、日本のサイトを比べてみると、性格の名前付けも違うようです。
賢い人は、これは診断だけで治療を約束しないと書いています。 当然ですな。ちなみにこのような性格診断は山ほどありまして(このサイトの最初にもあったでしょ。ははは)、ここをみると楽しめます(頭が痛くなるほど)。 エニアグラムはグルジェフやウスペンスキーの思惑とは違う方向に使われているようです。 |
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グルジェフもウスペンスキーも、従来の世界観にとらわれず、世界をそのままに感じようとした点で、すばらしかったのですが、法則で「解釈」しようとしたことで、世界をゆがめたように感じます。 ベイトソンが言ったように、宇宙はメタシステムだから、構成要素である人間には全体を把握できないものと見るほうが、実際的だと思うのです。 |
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