上肢の前面と後面のまとめ

 ここまで、いろいろと実験をしてみました。

 まとめると以下の通りです。

後面について

 上肢の後面は小指の先から尺骨、肘を通って、肩から背中に向かいます。

 このラインは、重さを支えるのに使われます。

 また、前腕をねじるときの「芯」として感じられます。

 手を挙げる時に、この芯を意識すると、動きをはっきりと感じることができます(シロクマの実験をやってみてください)。

 左のアニメの動きを推奨するのではありません。

 いろいろな挙げ方を試してください。

 「芯」を軸にしてねじりながら挙げたり、肘から挙げてみたりすると、楽しめます。

 「自分が何をしているか」に気づきながら、いろいろな動きをできることが、能力の高さです。

 この芯が「通っている」状態で手をあげていると、疲れません。

 この芯のラインは、ロルフィングのDeep Back Arm Line に一致します。

前面について

 上肢の前面は親指の先から橈骨、橈骨頭、烏口突起を通り肋骨につながります。

 このラインは、環境に働きかけるという機能を果たします。

 手首を回すときには、前腕の「芯 (Deep Back Arm Line) 」を軸にして、前面(Deep Front Arm Line) をその回りで回すと楽に動きます。

 
おまけ

 前腕の橈骨と尺骨の間は、機能的なチョウツガイ関節です。

 前腕をつかむと、手首は回りずらくなります。

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