手首だけでは回らない

 前腕を握られたら、「手首を回す」ことはできないでしょう?

 前腕が後面を軸にして回るときに、橈骨と尺骨がねじられます。

 このとき、尺骨は動かずに、橈骨が尺骨をまたぎます

  まるで、尺骨と橈骨の間にチョウツガイのような関節があるように見えます。

 尺骨側が「支える」という働きをして、橈骨側が「動く」という機能を果たします。
 
 前腕全体がキネステティクでいう「動く面」を作っています。

ポイント

 「手首を回す」と表現されているときの動きは、手関節の動きではありません。

 尺骨と橈骨は、肘と手首の2カ所で関節を作っています。

 この2つの関節が協働することで前腕がねじられ、「手首を回す」ことができます。