アルバート・エリスの実践


 心理療法の論理情動行動療法(REBT)を創始したアルバート・エリスは、アルバート・エリス研究所(Albert Ellis Institute: AEI )を作りました。

 アルバート・エリス研究所のウェブ・ページには、"Ask Dr. Ellis"というコラムがありました。

 とても、おもしろかったので、、毎月楽しみにしていました。

 毎月更新されていたのですが、だんだんと更新が遅れるようになり、2005年10月以後は更新されませんでした。

 エリスも90歳を過ぎていましたから、「そろそろかな」と思っていました。


 2006年3月には、"Ask Dr. Ellis" のコラムそのものがなくなりました。

 「ついに、来たか!?」と思い、AEIにメールしました。

 「毎月、楽しみにしていました。

 いつかは、読めなくなると覚悟していました(暗に 「亡くなったんだね」と言っている)。

 コラムがなくなっていました。

 ドクター エリスに、ありがとうとお伝えください」


 2日後に、返事が来ました。

 たった、1行。

 "You can read it on albertellis.info."

 「なんじゃ、こりゃ。いくら何でも、愛想がない」

 albertellis.infoを、調べてびっくり!



 2005/9/18,アルバート・エリスは、自らが創設したアルバート・エリス研究所の理事会から除名されていました!

 ニューヨーク州高等裁判所で、地位の復権が認められましたが、係争は2006年3月現在、続いています。

 人間が言葉により、凶気の発言をすることが、苦しさの元だと看破したエリスに、何が起こったのでしょう?

 エリスの周囲で何が起こったのでしょう?

 以下に、エリスに賛同する人が書いたページと、エリスを除名した理事会の意見を載せておきます。



 芥川龍之介は、名作「藪の中」を書きました。

 「羅生門」という映画になりました。

 これは、アメリカ版の「藪の中」です。

 大切なことは、一方の意見を聞いて、結論に飛びつかないこと。

 実際に自分の体験ではないことを理解して、いろいろな場合、対処法を論理法を考えてみることです。


 以下の両者ともに「論理情動行動療法(REBT)」の大家です。

 つまり、この経緯を理解することは、REBTの実践になります。


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ドクター エリスの公的サイト

 アルバート・エリス研究所に起こった不幸な出来事により、アルバート・エリスの健康と論理情動行動療法の将来が危機に面しています。

 手短に言うと、アルバート・エリス研究所は理事会と管財人により運営される公共的な非営利団体です。

 ドクター エリスは、長年にわたり、理事長をつとめていました。

 昨年、理事長を辞め、理事の一人になり、名誉所長の座に着くように説得されました。



 アルバート・エリス研究所の理事会は、ドクター エリスの健康管理コストが「過剰」になっていると言いますが、その理事会自体が普通の非営利団体としては非常に高上がりなものです。

 さらに、アルバート・エリス研究所は理事のホテル代、旅費、食事まで払っています。

 それにもかかわらず、理事会は自己資金を増やすことに役立つようなことは何もしてきませんでした。

 かつての筆頭理事であったミシェル・ブローダーは理事と所長を兼務していましたが、このパートタイムのような仕事のために、2005年には30万ドルから40万ドルを受け取ると思われます。



 ご存じのように、ドクター エリスは近々92歳の誕生日を迎えます。

 ドクター エリスは体が弱く、いろいろな病気を持ち、毎時間、医療的ケアが必要な状態です。

 それでも、ドクター エリスの頭は今までと同様にはっきりしています。

 そして、今まで続けてきた金曜夜のワークショップはもちろん、個別のセラピーにもグループへのセラピーにも著作にも意欲的です。



 ドクター エリスと、新しい理事長+数名の理事との間に不一致があります。

 筆頭理事のミシェル・ブローダーは、ドクター エリスを排除する決議で議長をしました。

 彼は論理情動行動療法を推し進めることに興味がなく、より一般的な認知行動療法のような治療方法を推し進めることを望んでいることに、ある日、ドクター エリスは気づきました。

 このことと、研究所の運営には関係のないいくつかの個人的な出来事があったために、ブローダーと理事会は、ドクター エリスに研究所での活動を禁ずる決定を下しました。

 そして、2005/09/16にはドクター エリスを理事会から除名する決議をしました。



 論理情動行動療法(REBT)を作り、アルバート・エリス研究所の名前にもなった、ドクターエリスは、この非常に効果的な治療法を推し進めることに精力的に取り組んできました。

 数千のクライアントから感謝されました。

 数え切れない多くのグループセラピーやワークショップを行いました。

 数百のインターンに自分自身にも、他の人にも役立つこと、感情的に困難な状況を乗り切る方法を教えてきました。



 ドクター エリスはいつも、これらの仕事を続けていました。

 しかし、もう研究所では教えてはならないと言われました。

 非常に評判の良い「金曜夜のワークショップ」も、なんの説明もなく廃止されました。

 研究所の経営陣は、ドクター エリスがもはや普通の人々とコンタクトすることができなくなったとほのめかしています。

 免許を持つ多くの心理学者が、ドクター エリスと会い、健全な精神を持っていることに気づいたということと矛盾します。

 現在、ドクター エリスは同ビルの6階の自分のスタジオでだけクライアントに会うことが許されています。

 しかし、研究所は受付係も秘書も会計係も提供しません。

 メールや書類や支援サービスを受けることも、制限されたり、止められたりしています。

 結果的に、ドクター エリスは、自分の研究所の中で実質的な人質として扱われています。



 ドクター エリスは、いつも自著の印税、講演、カウンセリングの仕事から得られる利益を研究所に直接入れていました。

 そして、自分自身は普通の給料だけを受け取っていました。

 そのようにして、莫大な財産を築いたにもかかわらず、ドクター エリス個人は、必要最低限の財産しか持っていません。

 最近、ドクター エリスが高額な看護ケアを求めたために、研究所はドクター エリスが仕事を続けられるように、その看護費用を、ドクター エリスへの手当として払っていました。

 9月16日の理事会で、研究所はこれらの医療費をもう支払わないことを決定しました。

 そのため、今まで自分の経済的健康をほとんど顧みていなかったドクター エリスは、今や、自分自身のケアのために使う財産がわずかしかないことに気づきました。

 理事会は、ドクター エリスの合法的なカウンセリング業務に対しても、彼のアシスタントの活動に対しても、お金を払いません。



 最近、理事長の父親であり出版者のライル・スチュアートが理事に選出されました。

 この就任は、スチュアート氏がドクター エリスの以前の出版者であり友人だからという理由で理事会に合法性を与えることでした。

 しかし、スチュアート氏は、ドクター エリスの排斥の手先となった息子のロリーを支持するために理事会に入ったとのべました。

 これは研究所の創始者と知的象徴を遠ざけ、プロとしての仕事から排除することです。



 ドクター エリスは、いつものとおりに、REBTのすべての原理をこの苦境で取り乱さないために応用しています。

 支持者と最近行った会合でも、意識鮮明で、論理的で、ユーモアのセンスを忘れていませんでした。

 しかし、研究所で起こっていることをみていて、そのストレスが、ドクター エリスのもろい健康に影響を与えないとは思えません。

 さらに、研究所を作った人間から公職を奪い、92歳の同僚に人権や尊敬のかけらも示さないことは嫌悪すべきことです!



 私たちの多くがよりうまく生きられるように変えてくれたことを支持しようと思うならば、つまり、研究所で今までのようにREBTの実践と教育を続けられるように闘うチャンスを与えることを支援したいと思うならば、

 アルバート エリスに支持をお願いします。

 ドクター エリスは医療費を払わなければなりませんし、研究所をREBTの教育と実践の場に戻すために、現在の理事会に対する訴訟費用も払わなければなりません。

 また、研究所の理事会のミシェル・ブローダー、ジム・マクマホン、ロリー・スチュアートに、この状況についての不快感を伝えてください。

http://www.albertellisinstitute.org/forums/index.php?showtopic=66&pid=245&st=0&#entry245






ドクター・エリスに聞く 2006年2月
原文はここ
質問 

 もし、誰かが嘘をついて、間違った非難をし、世間の評判をおとしめようとしたら、どうするでしょう?

 こんなことにうまく対処していけるでしょうか?

回答

 最初にすること、そしていつもすることは、人が嘘をついたり大げさに言ったりすることに対して、取り乱し、起こったり、心配したり、落ち込んだりしないことです。

 自分が取り乱しているときは、自分で自分に

 「あいつらは絶対に嘘をつくべきではない。

 そして、あんな間違った非難をするべきではないんだ!」

 と言っています。

 自分はそう思うでしょうが、実際に彼らは、そうすべきなのです。

 だって、それが彼らの考え方ですし、感じ方で、行動の仕方なのですから。

 彼らには他にどんなことができるというのでしょうか?



 二番目にすることは、自分が健全に悲しんでいること、楽しくはないこと、残念に感じていることを認め、それでも不健全に取り乱しはしないことを選ぶことで、他の人の嘘や間違った非難について、怒ったり、心配したり、落ち込んだりしないようにすることです。

 あなたは、不健全な感情や反応を選ぶかわりに、健全な感情や反応を選ぶことを、いつでもできるのです。



 三番目には、自分が嘘や間違った非難に対して取り乱していなければ、相手に対して反論することができます。

 ただ、起こった事実を穏やかに繰り返して提示することで、怒ったり、落ち込んだり、心配したりすることなしに、強力に反論することができます。


 四番目には、相手の非難に対する反証を簡単に示し、相手があなたに対してでっち上げた偽りを明らかにする証拠を見せることができます。


 五番目には、「やりなさい。しかし、気をもむな」です。

 気をもむことは、取り乱すことになるだけです。

 嘘や誇張に対抗することになりません。


 六番目には、信頼できる誠実な人々に、自分に対する非難が不誠実で事実ではないことを証言してもらうことができます。



 七番目には、もし、自分がそうしたければですが、自分に対する嘘や偽りの申し立てが世間に無視されるだろうと思うなら、その嘘や非難を無視することもできます。



 八番目には、嘘をつき、偽りの非難を投げつけた人が、過去にどんな不誠実なことを行い、今もそれを重ねているかを示すことができます。



 九番目には、自分に対する嘘や偽証がどんなものであれ、そんなものに怯えることなく、以下のことを強く決意することができます。

  a)他の人がどのように思おうと、自分自身を無条件にすべて受け入れること。

  b)嘘をつき、偽りの訴えをする人々に対して、あわれみを感じること。

  c)その嘘つきや偽りの訴えをする人々を変えようとした自分の思惑が無益に終わったことが証明された時には、その嘘つきや偽りの訴えをする人々がいっしょに住んでいる世界を受け入れること。



 10番目には、繰り返しになりますが、取り乱さないこと。そして、自分についての嘘や偽証とうまく対処していく最良のチャンスを自分に与えることです。


アルバート・エリス研究所の公的サイト

ドクター アルバート・エリスとアルバート・エリス研究所の間の論争についてのQ & A



Q: ドクター エリスは非合法的に理事会から除名されたという理由で、研究所の理事会に対していくつかの訴訟を起こしています。

 なぜ、理事会はドクター エリスとの調停や仲裁に同意しないのでしょうか?


A: 理事会の大多数がドクター エリスの除名に賛成しました。

 それは単に、研究所の非営利的団体の立場を守るためには、そうするのがよいと、弁護士からアドバイスを受けたからです。

 研究所の第三者である独立会計監査官が、ドクター エリスは「過剰」と見なされる利益を提供されていると税務省に報告するということを、理事会に報告したという事実がなければ、理事会はこのような行動を起こさなかったでしょう。

 不幸にも、ドクター エリスは大切な医療費に収入をつぎ込んでいるときに、理事会は、税務省がその費用が過度であると見なすであろうという報告を受けたのです。

 ドクター エリスが研究所に対して訴訟を起こした今となっては、理事会は調停に向かうよりは、法廷で自らを守らなければなりません。

 実際にも、仲裁や調停の内容は、税務省のことについては触れていないのです。



Q: この論争は、研究所の通常業務にどんな影響を与えますか?

A: スタッフの大多数はいつもと同じように働いています。

 毎週、100人以上の人が心理療法を受けに来ています。

 研究所の心理療法士はクライアントに対してすばらしいREBTの効果を示すことに専念していますし、クライアントを研究所を取り巻く対抗勢力から守っています。



Q: この論争について詳しく説明してくれますか?

A: 2005年9月、研究所の独立会計検査官が理事会に報告しました。

 ドクター エリスは2004年に50万ドル以上の過剰利益を受けていること、独立会計検査官が提出する準備をしている2004年度の研究所の納税申告書に、このことを記載する義務のあることを報告してきました。

 理事会は、ダニエル・クルツ弁護士に相談しました。

 クルツ弁護士はニューヨーク州司法長官事務局の事前部門の長をしていて、非営利団体の運営についてのトップクラスの専門家です。

 そして、言われたのは、研究所を免税団体にして、将来の危機から救うためには、ドクター エリスから過剰利益の返戻を得ること、ドクター エリスを責任ある立場からはずすことを求められたのです。



Q: しかし、なぜ理事会は、今、このような調整を行ったのでしょうか?

A: 独立会計検査官は、過剰利益の問題を含む2004年の会計報告をすでに準備していたからです。

 理事会がすべての過剰利益について修正する行動を起こしていることを、その報告書に載せることが重要だったのです。

 理事会は、この問題について9/18に投票を行いました。

 過剰利益についての税務省の条項については、以下のリンクを参照してください。

http://www.irs.gov/charities/charitable/article/0,,id=123303,00.html



Q. 理事会がドクター エリスに対して行動を示さなかった場合に、税務省が研究所を調査に来るというのは、どの程度、本当らしいのでしょうか?

A: 弁護士は、過剰利益に対する税務省のルールははっきりしていると言います。

 研究所は単に「つかまらないこと」を期待して、意図せずに税務省の規則を犯してしたまったことが重要です。

 理事会が修正を図ったとはいえども、将来、税務省が調査に来るかもしれません。

 非営利団体のインサイダーが過剰利益を受けていた、これが税務省の見方ですが、ことは税務省にとっても、ニューヨーク州司法長官事務局のエリオット・スピッツァーにとっても最優先事項です。

 もし、税務省が行動を起こしたら、研究所はつぶれ、ドクター エリスもホームレスになるかもしれません。



Q: まず、最初に聞きたいのは、ドクター エリスに対する過剰利益を与えることについて理事会は、決議をしたかどうかです。

 もし、決議したのなら、ドクター エリスに対して与えたものを取り戻そうとしているのでしょうか?


A: 利益供与は理事会全員には知らされることなく、ある理事が一人で、これらの資金をドクター エリスに与えることにしました。

 しかし、ドクター エリスが個人的に雇用しているナースに給与として支払うために、このお金を受け取ったときには、ドクター エリスは、当然受けるべきお金であると信じていました。

 そして、その目的が何であれ、実際には、その利益が税務省の規則では過剰であると独立会計検査官が報告してきたのは、その後だったのです。



Q: ドクター エリスを理事からはずす決議の時に、何らかの強制があったのではありませんか?

 このような行動を起こすように圧力をかけられたと感じた理事がいたのではありませんか?


A: 一人は棄権しました。

 他の理事はすべてドクター エリスの除名に賛成しました。

 9/18の会議で理事は研究所の免税団体としての地位と未来を脅かし、管財人たち自身も個人的に税法上の懲罰をうけ、過剰利益の供与について返還を求められるかもしれないことを知らされていました。

 本研究所の理事会の契約している保険でもほかの非営利団体の契約している保険でも、このようなときの支払いを保証していません。

 理事全員がドクター エリスに対してこのような決定をすることは、個人的に非常につらいことでした。

 理事会は大変なジレンマに直面しました。

 しかし、そこには一つの選択しかないことを確信しました。

 ニューヨーク州高等裁判所は、ドクター エリスの除名の決議の方法が、研究所の内規にしたがっていないと裁可しました。

 裁判所はドクター エリスの除名そのものが誤りであると言っていません。

 決定プロセスに瑕疵があったというのです。

 このため、ドクター エリスは復職しています。

 

Q:ドクター エリスは理事にとどまるのですか?


A: 2/28現在まで、この件についての理事会は開かれていません。



Q: ドクター エリスは人生と収入を研究所に注いできました。

 今、92歳で、健康状態も満足のいくものではなく、耳もほとんど聞こえません。

 この過剰利益はもっぱら看護ケアに使われたのでしょうか?

 研究所はドクター エリスに対して、なにか恨みはないのでしょうか?

 その支払いを拒むのは、卑しい心があるのではありませんか?

A: 研究所の理事会はドクター エリスの看護ケアの支払いの援助をしたいと思います。

 現在、ドクター エリスと妻に対してブルークロス健康保険を無料で提供しています。

 それに加えて、ヘルスケア特約をつけています。

 理事会はドクター エリスに対して、給与の充分な増額をふくむ、堅実で妥当な選択肢を提示しました。

 研究所は非営利団体ですし、管財人の理事会は公衆から信頼されるものでなければならないので、法律上、研究所がドクター エリスに提供できる好意には限界があります。

 非営利団体には、免税団体として守らなければならない税法上のルールに縛られています。

 慈善の寄付をする人同様に、提供したものの見返りを求めることはできません。

 どんなにそれが必要なときにもです。

 研究所は教育機関としてニューヨーク州に認可されています。

 それは税務省から免税団体として認められているからです。

 研究所に与えられたどんな認可もドクター エリスに対して個人的ケアを提供するを含んでいません。

 ドクター エリスの求めるものすべてを面倒みるということは、合法的な慈善行為とは見なされません。

 多くの人々にとって、理解しがたいことではありましょうが、ドクター アルバート・エリスとアルバート・エリス研究所は別のものですし、そうでなければならないのです。


Q: ドクター エリスは研究所の中にすんでいますし、オフィスも持っています。それを失うことはありますか?

A: 絶対にありません。研究所はドクター エリスに給与、住居、清掃、洗濯のサービス、さらに事務用品、秘書への援助、他の従業員と同様のヘルスケアを今までと同じく提供しています。

 これらの提供がとぎれたことはありません。




Q: このことを理解するために役立つ基礎的事項がもっとありませんか?

A: 2005/12に理事会はドクターエリスと一括賞与について協議しました。

 まず、理事会はドクターエリスへを適切に支援することを合法化できる方法をみつけたかったのです。

 理事会としてはかなり良い条件を提示しました。しかし、ドクター エリスは400万ドル近い数字を出してきました。

 しかし、こんな高額では理事会はとても要求に応えられません。

 理事会はドクターエリスが一括賞与の交渉のために雇った弁護士との交渉を断念する決議をしました。

 理事会はすでに13万ドルを支払っていました。

 この理事会決議は9/18に行われました。

 この会議の次第については、ドクターエリスが訴えた裁判の中で詳細にわたり開示されました。



Q: デビー・ジョフィーが果たした役割を教えてください。

A: デビー・ジョフィーは2002年に研究員かつドクターエリスのアシスタントとして研究所に加わりました。

 残念ながら、最初のうち、研究所の筆頭理事のドクター ジャネット・ウルフと副筆頭理事のキャサリン・マクラレンが、ジョフィーの経歴を再調査し、研究員にふさわしくないとして拒否されました。

 ジョフィーの専門家としての資格証明書が不適切と見られたのです。

 その後、ジョフィーとドクターエリスが親しくなり、ドクターエリスがジョフィーについて例外とするように求めました。

 2004/10月、ジョフィーは研究所から解雇されました。

 解雇された後、理事会は満場一致で、これを認めました。

 ドクターエリスと研究所そして理事会の関係は長い年月にわたり、よい関係を保ってきました。

 しかし、ジョフィーが解雇されたときから、悪化していきました。ドクターエリスは現在、ジョフィーと結婚しています。



Q:ドクター ブローダーは、なぜ研究所にいるのですか?

A: ドクター ミシェル・ブローダーとドクターエリスは、ジョフィーが解雇されるまでは、親密な友人でした。

 ドクター ブローダーは1970年代にドクターエリスから教育を受け、2001年にドクターエリスの招きにより理事会に参加しました。

 2003年には、ドクターエリスが繰り返し要請したため、ドクター ブローダーは筆頭理事または仮のトップになることを了解しました。

 ですから、ドクター ブローダーはすでにその座から降りています。

 ドクターブローダーはニューヨーク州での臨床治療の免許を持っていないので、研究所では診療していません。

 しかし、研究所では合法的に許可されて、教育を指導しています。

 ドクター ブローダーは理事として理事会に残っています。

 現在の研究所筆頭理事は、ロバート・オッコーネルです。



Q: ドクターエリスは研究所から4万7千ドルの給与をもらっています。

 ドクター ブローダーは2004年には20万ドルもらっています。なぜですか?


A: ドクターエリスは研究所から給与以上の特典を受けています。

 また、理事会は両者の間が壊滅する前に、給与の増額を申し出ています。ドクター ブローダーはフィラデルフィアに住んでいて、積極的に仕事をしています。

 そのため、ドクター ブローダーは、短期間、時間給のパートタイムとしての、筆頭理事の職を引き受けました。

 ドクターエリスの近しい友達であり、理事のでもあるエメット・ベルテンとフィル・ミラーにより合意されました。

 ドクターエリスに関する問題により、予想した以上に多くの時間をドクター ブローダーは費やすこととなりました。

 その費やした時間に応じて、給与が支払われました。

 ドクター ブローダーは予定した以上に長く、筆頭理事に座にとどまるつもりはありませんでした。



Q: 大変多くの矛盾する情報が流れています。何を信じればよいのでしょう?

A: 理事会も研究所もやるべきことをしたと信じています。

 ドクターエリスに同調する多くのゲリラが判決に飛びつきました。

 理事会と研究所の不信任運動を展開している人もいます。

 間違った内容のメールを送りつけてくる人もいます。

 しかし、理事会はできるだけ早くに、ドクターエリスが長生きできて、気持ちよく仕事をできるような和解に至りたいと願っています。



Q: この事件が研究所の将来とドクターエリスの遺産にどんな影響を与えるでしょうか?

A:  研究所に関係する人すべてには、ドクター エリスにたいして、大きな恩義があります。

 ドクター エリスは心理学の分野では定評のある偉大な人です。

 たぐいまれなその洞察と教育については伝説になっています。

 研究所も理事会もドクターエリス、その偉大な伝説、そしてREBTのいずれをも衰えさせたり、縮小させたりしたいと思いません。

 理事会は、これらの問題が恨みやしこりを残すことなく解決される日が来ることを待ち望んでいます。
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