逆立ちして、コーヒーを飲んでも、むせたりしません。
コーヒーを飲むときには、息は止まっています。
のどには、食道と気管があって、空気と飲み物が同じところを通るのに、健康な人はむせることはありません。
気管の上に蓋があり、空気の通るときはあき、飲み物や食べ物がくると閉じて、空気と飲み物を区別して通過させています。
空気を気管へ導き、飲み物は食道へ導いています。
この器官の蓋を「喉頭蓋(こうとうがい)」と呼びます。
人間の喉頭蓋の標本はロシア陸軍軍医学校のサイトで見ることができます(牛タンを好きな人は見てください。上から7つ目です)。
喉頭蓋は舌骨や甲状軟骨と硬い組織でつながっています。
これまでに感じてみた舌骨上下+αの筋群が、舌骨や甲状軟骨を上げ下げして巧みに喉頭蓋を操作しています。
甲状軟骨が上に上がり、前に移動できるので、喉頭蓋は気管を閉じることができます。
舌骨の上下にある、のどの筋肉は消化のためにあることがわかるでしょう?
ですから、 しゃべりながら、ご飯を食べるとむせます。気管に入ったり、鼻に入ったりして、大変苦しい思いをします。
老人になると、むせることが多くなります。時には食べたものが気管に入って窒息します。
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