フェルデンクライス・メソッド


「自分のやっていることを知っている人間だけが、やりたいことをできる」

「自分の、やっていることを知っている人間だけが、今やっていること以外のこともできる」

「動きは人生である。人生はプロセスである。 そのプロセスの質を高めれば、人生の質を高めることができる」

モーシェ・フェルデンクライス
フェルデンクライス・メソッドのプラクティショナーの選び方






モーシェ・フェルデンクライス

 モーシェ・フェルデンクライスは、キネステティクスの創始者、フランク・ハッチとレニー・マイエッタの親しい友人です。

 フランクと話していると、「モーシェは・・・」とフェルデンクライスと話したことが出てきます。

 レニーはフェルデンクライスのもとで、ゲストとしてセミナーに参加し手伝っていました。

 レニーは行動サイバネティクスの研究と実践をしていました。

 フェルデンクライスについて、ハッチから聞いた話や、本から読んだことを紹介します。


 フェルデンクライスは、今はウクライナ共和国となった地に生まれました。

 8歳で今のベラルーシに移り、ユダヤ教徒としてバーミツバの儀式を受け、ヘブライ語で教育を受けました。

 13歳の時に、ひとりでロシアを脱出し、イスラエルに亡命しました。

 イスラエルで高校を出て、フランスのソルボンヌ大学を卒業しました。

 フランスのキュリー研究所で働いていましたが、第二次世界大戦でナチスがパリに侵攻する直前に、イギリスに逃げ、対潜水艦用の超音波ソナーの研究をしていました。

 その研究のために、アメリカの軍事研究の成果を知ることができました。

 つまり、ノーバート・ウィナーのサイバネティクスです。


 また、このイギリス滞在中に、多くの人と知り合いになりました。

 アレクサンダー・テクニークの創始者のF.M.アレクサンダー。

 グルジェフ・ムーブメントの創始者のG.I.グルジェフ。

 人間の素質と発達を音楽を通して研究した教育家、ハインリッヒ・ヤコビー

 ヤコビーはセンサリー・アウェアネスの創始者であるエルザ・ギンドラーとともにドイツ、スイスを中心に活動していました。

 「心をひらく体のレッスン」にはヤコビーにピアノを教わったエピソードが書かれています。

 フェルデンクライスは、自分は音痴だと思っていました。

 ヤコビーに「ピアノに向かって適当に弾きなさい」といわれました。

 恥ずかしい思いをして、ガンガンとキーをたたき続けました。

 そのとき、ヤコビーに「そんなに力を入れて、何をしたいと思っているのか?」と問われました。

 そして、フェルデンクライスがセミナーで体験を通して指導しているウェーバー・フェヒナーの法則を、再教育されたといいます。

 また、めがねを使わずに視力を回復させるベイツ・メソッドを開発した眼科医ウイリアム・ベイツとも知り合いになりました。

 ベイツは全身の緊張を低下させることが、眼球の筋肉の緊張低下に結びつき、視力の回復に有効であると主張しました。。