ド
心臓がどきどきしてきたんじゃな。続けて・・・ ア パイロット の背中が見えます。
でも、パイロットはうまく飛行機を操縦できるのかしら・・・ ド
よろしい。パイロットのところに言って、そう言いなさい。 ア パイロットの肩をつつきました。
パイロットが振り返りました。
わたしはこう言います。
「ちゃんと滑走路を見てる?」
わたしは押し戻されて、座席に座りま す。 ド 席に戻ってはいかん。
席を替えなさい。
今度はあんたは パイロットじゃ。
(パールズはアデレードに、反対側の椅子に座って、今まですわっていた椅子に向かうように言いました。役を変えたときは、いつもそうしました。)
ア わたしはパイロットね。
何だ、この女は?
邪魔しやがって。
コックピットから出てい け。
ちゃんと座っていやがれ。
俺は自分が何をしているかちゃんとわかっているぜ! ド そのセリフは信じられん。
ちゃんと自分の言っている言葉を聞いてみなさい。 ア (パイロット)奥さん、すみません。
申し訳ありません。
非常に申し訳ありません。
でも、わたしたちはこの飛行機の飛ばし方は知っていますから、どうか、席に戻ってください。
すべて順調にうまくいっていますから。 ド 今度はOKじゃ。
名前はなんと言ったかな?
アデレード?アデレード? ア (アデレードとして)座席に戻ろうとするのですが、飛行機が心配で・・・、だって、わたしは飛びたくないんです。
1500メートルも高く上がるなんて、そんなのは自然じゃないでしょう? ド よろしい。もの書きじゃっ
たな。今の状況を表現してみなさい。 ア (パイロットとして) いいか、おれたちゃ、できるだけの事をしているんだ。
そして、あんたと同じ人間だぜ。
この飛行機はパンアメリカン航空が検査してる500万ドルもする飛行機だ。
みんな好きなものは、金さ。
そして、この飛行機が落っこちれば、その金も失う し、命もなくなる。
そんなことは宣伝にならねぇから、おっこちねぇように努力するんだ。 |