ライヒは、クライエントのために、その一生を捧げてきました。
しかし、青少年に健全な性教育をしようとしたときには、不健全な欲望を丸出しにした卑しい心の持ち主が集まりました。
ライヒは、自分の真意を理解しない若者に怒り、セミナーをやめました。
神経症を治してほしいと集まってきた人に、自分のもてる能力を使い治療しました。
人々は、「良くなりました。ありがとうございました」と、感謝しました。
しかし、そう言って感謝した人々は、ライヒがFDAから調査され、共産党員だという噂が流れると、知らない振りをするようになりました。
ライヒの友人は、「ライヒは人に好かれる自由人だった」と言います。
ライヒは怒りっぽいが優しい、用心深いがだまされやすい人だったといいます。
ライヒは、「人間は生まれながらに心の中にキリストのような純粋さを持っている」と信じていました。
ライヒは自分の姿をキリストに映していました。
ですから、「キリストの殺害」と「ゲツセマネ」という題名で、自分の人生と、取り囲む人間を書いたのです。
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