ライヒの性格分析
聞け、小人物よ!

 ライヒが書いた本の「聞け小人物よ!」の 「小人物」とは、どんな人物なのでしょうか?


 ここで再び、聖書に戻ります。

 マタイによる福音書26章35〜56です(新共同訳)。

 キリストは十二使徒とともに最後の晩餐を終えます。

 自分が十字架にかけられて死ぬことを知っています。

 ゲツセマネの園に来て祈る場面です。


 ペトロは、「たとえ、御一緒に死なねばならなくなっても、あなたのことを知らないなどとは決して申しません」と言った。

 弟子たちも皆、同じように言った。

 それから、イエスは弟子たちと一緒にゲツセマネという所に来て、「わたしが向こうへ行って祈っている間、ここに座っていなさい」と言われた。

 ペトロおよびゼベダイの子二人を伴われたが、そのとき、悲しみもだえ始められた。

 そして、彼らに言われた。

 「わたしは死ぬばかりに悲しい。

 ここを離れず、わたしと共に目を覚ましていなさい。

 少し進んで行って、うつ伏せになり、祈って言われた。

 「父よ、できることなら、この杯をわたしから過ぎ去らせてください。

 しかし、わたしの願いどおりではなく、御心のままに。」

 それから、弟子たちのところへ戻って御覧になると、彼らは眠っていたので、ペトロに言われた。

 「あなたがたはこのように、わずか一時もわたしと共に目を覚ましていられなかったのか。

 誘惑に陥らぬよう、目を覚まして祈っていなさい。

 心は燃えても、肉体は弱い。」

 更に、二度目に向こうへ行って祈られた。

 「父よ、わたしが飲まないかぎりこの杯が過ぎ去らないのでしたら、あなたの御心が行われますように。」

 再び戻って御覧になると、弟子たちは眠っていた。

 ひどく眠かったのである。

 そこで、彼らを離れ、また向こうへ行って、三度目も同じ言葉で祈られた。

 それから、弟子たちのところに戻って来て言われた。

 「あなたがたはまだ眠っている。

 休んでいる。

 時が近づいた。

 人の子は罪人たちの手に引き渡される。

  立て、行こう。見よ、わたしを裏切る者が来た。」

 イエスがまだ話しておられると、十二人の一人であるユダがやって来た。

 祭司長たちや民の長老たちの遣わした大勢の群衆も、剣や棒を持って一緒に来た。

 イエスを裏切ろうとしていたユダは、

 「わたしが接吻するのが、その人だ。

 それを捕まえろ」と、前もって合図を決めていた。

 ユダはすぐイエスに近寄り、「先生、こんばんは」と言って接吻した。

 イエスは、「友よ、しようとしていることをするがよい」と言われた。

 すると人々は進み寄り、イエスに手をかけて捕らえた。

 そのとき、イエスと一緒にいた者の一人が、手を伸ばして剣を抜き、大祭司の手下に打ちかかって、片方の耳を切り落とした。

 そこで、イエスは言われた。

 「剣をさやに納めなさい。

 剣を取る者は皆、剣で滅びる。

 わたしが父にお願いできないとでも思うのか。

 お願いすれば、父は十二軍団以上の天使を今すぐ送ってくださるであろう。

 しかしそれでは、必ずこうなると書かれている聖書の言葉がどうして実現されよう。」

 またそのとき、群衆に言われた。「まるで強盗にでも向かうように、剣や棒を持って捕らえに来たのか。

 わたしは毎日、神殿の境内に座って教えていたのに、あなたたちはわたしを捕らえなかった。

 このすべてのことが起こったのは、預言者たちの書いたことが実現するためである。」

 このとき、弟子たちは皆、イエスを見捨てて逃げてしまった

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