夢判断

 夢の中では、たいていの場合、視覚が主です。

 時間さえも、眠ってしまい、視覚で表現されます。

 時間経過は、時計とともには表現されません。

 時間は夢の中で変形して表現されます。

 「時間の長さ」は、視覚的に「長さ」として表現されます。

 「古く遠い昔のこと」は、「遠いこと」として表現されます。

 遠い昔に死んだおじいさんは、遠くに見える人として表現されるかもしれません。

 つい最近あった人は、「気がついたら隣に座っていた人」として表現されるかもしれません。

 夢の中の空間的距離は、外側の世界の空間的距離と時間的隔たりの2つをいっしょに表現しています。

 ですから、夢の中では時間の流れは、外側の世界のようになりません。


 「夢の中で、隣に座っている人に気づいたら、その人は今日、仕事で会った人でした。

 あれ、死んだおじいさんに似ているなと思ったら、突然その人はずーっと向こうにいるということに気づきました。」


 というようなことが起こります。

 夢の中で、無意識にある心が、お昼に会った人が、死んだおじいさんに似ていたことを思い出します。

 その人は「最近会った人」ですから、空間的な「近く」で表現されます。

 その人がおじいさんに似ていたという特徴を、「気がついたらおじいさんだった」という視覚で表現されます。

 おじいさんが死んで年月がたっているということが、「ずーっと向こうにいた」という視覚で表現されます。

 この夢自体は、「お昼に会った人はおじいさんに似ていた」という自分の無意識の心からのメッセージだったかもしれないのです。
pre next