なめらかさ(流れ)


 「なめらかな・・・」というときには、変化が連続しています。

 「なめらかな肌触り」のときには、あそことここで肌触りが違っていても、その間の部分の変化は連続的です。

 「なめらかな演奏」では、速いフレーズからゆっくりしたフレーズに連続的に速さが変化します。

 「なめらかな画像の切り替え」では、画像は連続的に変化します。

 つまり、「なめらかさ」は「変化の連続性」を示しています。

 「時間」、「空間」、「力」はそれぞれが独立した動きの特性です。

 「なめらかさ」は動きの「時間」、「空間」、「力」の変化の連続性の程度を示しています。

 キネステティクで「流れるような動き」と表現されるのは、「時間、空間、力」がとぎれることなくなめらかに変化する動きのことです。

 このような「なめらかな動き」、「流れるような動き」と、ごつごつしたり、ぎくしゃくしたり、変化の急な動きは質が違うのです。

 ごつごつした動きは、体を傷つけます。

 太極拳、合気道、ダンス、そして介助の時の動きを観察してください。

 なめらかな動きは美しく、ぎくしゃくした動きは苦しく見えるでしょう。

 「なめらかさ」は速さでも、弱さでもありません。

 速く動くときもゆっくり動くときも、力強く動くときも、軽く動くときも、まっすぐ動くときも、カーブして動くときも「なめらかに動く」ことができます。

 たぶん、生きているときには、常になめらかに動く方が体には良いことでしょう。

 特に病気や老人になったときには。