希望・期待・失望・絶望


 「そんなに悲観しないで、希望を持って!」とか、「患者さんの病状が進んでいるので、落ち込んできています。

 希望を持たせる
ようにしましょう」と言われます。

 新人が入ると、「がんばってください。期待しています」という挨拶もしばしば耳にします。

 「あいつはもっと優秀だと思っていたが、失望したよ」という人もいます。

 「受験に落ちた。絶望だ」という人もいます。

 何か変だと思いませんか?

 多くの人は、わたしが何を言っているのかわからないでしょう。


 話は変わって、ポジティブ・シンキングに移ります。

 「人生は考え方でどのようにでも変わる」と言う人がいます。

 「ポジティブに考えなさい」と言います。

 そして、次のように言います。


 コップに半分水があるとしよう。

 これを『コップに半分しか入っていない』と考えるのは、ネガティブ・シンキングだ。

 でも、『コップに半分も入っている』と考えるのがポジティブ・シンキングだ。

 同じことでも、『・・・しか』と考えると、がっかりしてしまう。

 でも、『・・・も』と考えると、『よし、やるぞ』という気になるかもしれない。

 だから、ネガティブ・シンキングをやめて、ポジティブに考えるようにすると良い。