解剖に関する文献など

 音楽家ならだれでも知っておきたいからだのこと 誠信書房

 音楽家ならだれでも知っておきたい呼吸のこと  
誠信書房

 アレクサンダー・テクニークの教師でもあるバーバラ・コナブルさんが始めたボディ・マッピングがアレクサンダー・テクニークを通して書かれています。

 「体の地図」を知ることは、一般意味論の教えと共通するところがあります。

 翻訳は一般意味論を日本に広めた片桐ユズルさんです。

 この本の題名は「音楽家ならだれでも知っておきたい・・・のこと」となっていますが、「人間ならだれでも知っておきたい・・・のこと」が適切かもしれません。

 アレクサンダー・テクニークの学び方 誠信書房

 これもバーバラ・コナブルさんの書いたものです。

 こちらはボディマッピングを使って、アレクサンダー・テクニークを学ぶことを教えます。

 上の本より詳しいです。
 Anatomy Trains Churchil Livingstone

 ロルファーであるThomas Myersがロルファーのために筋膜のつながりについて書いた本です。

 DVDとして、PRIMAL社が 3D IMAGE とともに販売しています。左がDVD、右が書籍です。

 脊柱が帆船の帆柱で、筋膜がその帆柱を引いている索(ロープ)であることなど、示唆に富む考え方が書かれています。

 ただ、ロルフィングについて理解をしてくれる人でないと、お勧めしません。

 医学の解剖とは違う考え方で、人間を見ています。

 どちらが正しいというのではなく、いろいろな見方をできると考える人でないと、読めないでしょう。
 Anatomy of Movement   Eastland Press/Seattle

 これは掘り出し物でした。

 著者のBlandine Calais-Germainはフランス人です。

 この本はフランス語の本を英語に翻訳したものです。

 Blandineはダンサーでした。体のことを知りたくて、理学療法士になりました。

 従来の解剖学は、バラバラにして部分を研究していましたが、Balndineは生きている人間の中で筋肉がどのように働いているかを研究しました。

 その成果がこの本になっています。とてもわかりやすくて実践的です。

 欠点は、この本を紹介してしまえば、わたしがこのサイトで「感じる解剖」を書くまでもないことです。
 体表解剖カラーアトラス 南江堂 8800円

 この本はでかい。重い。

 医学の解剖の勉強のために購入した本です。

 整形外科的に役立つ表面から見た骨の位置などが書かれます。

 ところどころ、臨床で役立つ知識が書かれますので、医学生には良いでしょう。

 
 Der Mensche 4D Megasystems

 2000年にドイツに行ったときに、書店でおみやげに買ってきたCD-ROMです。

 骨や筋肉の透過画像を見ることができます。

 もともと、Windows95用のプログラムなので、Windows2000やXpでは動作が保証されません。

 インストール時にドイツ語用のdllファイルを求めて来るという困りものです。

 そのうえ、バグがあり、凍り付いたり、音が出なかったりします。

 (2007年にチェックしたら、製造会社の"MEGASYSTEM"はなくなっていました。)

 わたしは起動させるのに1年かかりました。

 表示も音声もドイツ語ですから、ドイツ語の学習には良いです。
 

ちょいと違うもの

 解剖学は医学だけでなく、ダンサー、俳優、声楽家にとっても多くの実りを与えます。

 ダンサー、俳優、声楽家は自分の体を使うために解剖学を学習します。

 解剖学の役立つ、もう一つ、別の分野があります。

 それが美術です。

 というわけで、美術系の解剖学があります。

 ただし、こちらは体を動かす人が理解する解剖ではなく、モデルの体をキャンバスや粘土に写そうとすることに重点を置いた解剖です。

 そういうわけで、誤解も生じます。

 たとえば、上の本はアメリカの人の書いた本ですが、その中に右のような図があります。

 図の中の解説に、「肩の球窩関節を中心に、腕は広範囲の運動ができます」と書かれています。

 動きの点からは、肩が腕の動きの中心でないことは、「感じる解剖(キネステティクの水平移動と兼用)」で書きました。

 本に書いていることを、そのまま信じ込まないで、自分の体で感じることを基盤にしてものを見ると、すばらしい芸術家になれるかもしれません。