ダンサーの足

 時は流れて、2005年にフェルデンクライス・メソッドのエレンさんのPT向けのセミナーをうけました。

 このとき、ATMをやりました。

 足を小さくゆっくりと指示に従って動かすだけです。

 そこで足の9カ所に気づきました。

 自分の中で、「ダンサーの足」と名付けました。

 これが「立ち上がり」や「歩行」の指導に役立ちます。

 「ダンサーの足」は左の図の9カ所です。

 便宜上、0から8の番号を付けました。

 1はダンス用語でボールと呼ばれます。

 1、2、3は足の先の方です。

 5、6、7は踵。

 青で示した8、0、4は実際には床にほとんどつきません。

 その前後が接地するのですが、重さは8、0、4から床に流れるように感じます。

 1、8、7は足の内側、インサイド・エッジと呼ばれます。

 3、4、5は足の外側、アウトサイド・エッジと呼ばれます。

 2、0、6は第2,3趾の付け根から踵の真ん中までです。名前は知りません。

 「ダンサーの足」の9カ所で重さを床に流すことに気づくと、立っているときのバランスをとりやすくなります。

 体全体の動きでバランスを保つのですが、「バランスが崩れそうだ」という信号は足の裏の9カ所から発信されます

 1、2、3は趾ではありません。

 趾の付け根です。


 なお、「足の9カ所」を感じたからといって、他の人よりうまく踊れるわけではありません。

 知らないときは「ものすごく下手」ですが、知ると「かなり下手」くらいまでアップするのです。

 そして、自分がほかにどんなヘマをしているかに気づきやすくなります。

 そして、ほかのヘマに気づくと「ちょっと下手」程度になるかもしれません。

 けっして他の人より上手になるのではなく、今までの不自由な自分から一歩進むのです。