人と環境の間のインタラクションは「動き」です。
患者、入所者という本人も動きますし、環境も動きます。
環境の一部である介護福祉士、看護師、医師、家族などの人間はもちろん動きます。
「大きな環境の普通のベッドは動かない」と思うでしょう。
しかし、一般意味論の非アリストテレス的考え方を採用すれば、相対的に考えることが人間的です。
本人とベッドのインタラクションに変化が出れば、ベッドは動くことと同じことになります。
もし、本人が動けなくても、介助者が動きを手伝って少しでも本人とベッドのインタラクションが変化すれば、本人にとって「環境は動くもの」になります。
山が動かなくとも、山に向かって歩けば、山は近づいてくるものです。
本人の動きを支持し、許してくれるのが、「好ましい環境」です。
人間環境メタシステムは、両者の「動き」によって、インタラクションして「生きています」から、「動き」が邪魔されれば、このメタシステム自体の維持に問題が生じます。
「動きの欠乏状態」が生じます。
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