排泄について

アムステルダムの公衆トイレ


 わたしは医者になってから20年間消化器外科医でした。

 直腸ガンの手術をしてストーマ、いわゆる人工肛門を作ったり、ケアしたりすることが多かったので、排泄に詳しくなりました。

 そして、気づいたことがあります。

 じつは排泄は文化です。

 文化というのは「社会の習慣」です。

 これはアムステルダムの公衆トイレです。

 紹介しているサイトの解説の英文には、次のように書かれています。

 In the past walls of many buildings were damaged by men relieving themselves, but no more.

 男の人がさっぱりするたびに建物の壁が汚されたのは昔のことです。今は違います。

 One piece of street furniture that you will see in the centre of Amsterdam is the public toilet.

 アムステルダムの中心部に行くと、町の風景に溶け込んでいる公衆トイレを見るでしょう。

 Public toilets are works of art and there are many different types to admire.

 このトイレは芸術作品ですが、注目すべき特徴をたくさん持っています。

 Most of them don’t have doors, but don’t be shy to use them, everybody does (well, men at least).

 たいていはドアがありません。でも、恥ずかしがることはありません。みんな使っています(あー、少なくとも男の人は)。

 Only don’t forget to zip up before turning to the public or you might be arrested for indecent exposure (just kidding).

 ただし、終わって振り向く前に、チャックをあげることだけは忘れないようにしてください。そうしないと、わいせつ物陳列罪で逮捕されます(ジョークです)。