「子どもの発達」

 子どもは這うこともできない弱い存在として生まれ成長します。

 筋肉は強く、骨は太くなります。

 赤ん坊の時の、自由だがむちゃくちゃな動き方から、コントロールされた動き方になります。

 もし、子どもが成長するにつれて、コントロールをのばさなければ、どうなるでしょう?

 ドアを開けるたびに、バタンバタンと音をたて、ノブを引きちぎったり、歩くたびにドシンドシンと音をた、膝を悪くするかもしれません。

 じつは、こんなドアの開け閉めや、歩き方は私の職場でもよく見かけます。

 こうしてみると、「子どもの発達」とは、「筋肉や骨の成長に適合したコントロールの能力を身につけていくこと」です。

 実は、これがキネステティクスによる発達の定義です。

 2004年春に出版されたKinaesthetics Infant Handlingにレニーが書いていました。

「老人の発達」

 さて、子どもの発達を、一般化してみます。

 「発達」の定義を一般に適用できるようにするのです。

 「成長」というのは「増大する」というニュアンスがありますから、増えても減っても使える「変化」という言葉に変えます。

 また、「筋肉や骨」に限定しないで、「身体の変化」という言葉に変えます。

 すると、
「発達とは、身体の変化に適合したコントロールを身につけること」です。
 
 老人は、成長はしません。

 逆に身体機能が衰えていくことは、みなさん、承知です。

 しかし、成長しないことが、発達しないことではありません。

 老人が「筋力、骨の衰え」という変化に対して、適合するようにコントロールを身につければ、発達できます。

 発達はコントロールを学習することです。

 では、「コントロールを身につけられる能力」を老人は持っているのでしょうか?

また、考えてください。
考えが まとまらない 考えがまとまった!