ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン 2
写真はEncyclopedia of Marxismより

 ラッセルとともに、記号論理学の先駆者です。

 「論理哲学論考」を書いたときには、アリストテレス的

 ウィトゲンシュタインは、ラッセルが階型理論に示した「階型」について否定はしていません。

 一部認めていたようです。

 ウィトゲンシュタインによれば、「AはBである」という文章の意味は、AがBであるか、そうではないかを検証できる方法を知っていることだと言います。

 「この犬は雄だ」ということは、その犬が雄なのか、そうではないのか確かめられるということです。

 ですから、「真偽の判定をできない命題は無意味である」と言います。

 そうすると、「この文章は嘘である」というパラドックスには意味がありません。

 論理検証主義と呼ばれます。

 しかし、論理検証主義では、「文化」を背景とする言葉の意味を理解できません。


 日本では肯定するときは、頭を前後に動かします。

 つまり、頷きます。

 しかし、チベットでは頸を横に傾けます。

 このような文化的背景のあるジェスチャーの「意味」は検証できません。

 ウィトゲンシュタインは、後に態度を変えて、「哲学探究」を書きました。

 この本はウィトゲンシュタインの死後、1953年に出版されました。

 「哲学探究」の中で、ウィトゲンシュタインは、定義には「直示による定義」と「言葉による定義」があるとしました。

「哲学探究」へのリンク(半分翻訳)