筋肉はある程度の長さのときに、もっとも効果的に収縮します。
心臓の筋肉は血液が入ってくるから伸ばされます。
静脈の戻りが少なければ、心臓の筋肉は伸ばされません。
静脈血が戻されてこなければ、心臓の筋肉の収縮力は落ちて、心不全になります。
心室の筋肉は厚くて力強くできています。しかし、心房の壁はぺらぺらです。
体中の血液を吸い込む力を期待できません。
さらに、心室には血液の入るところと出るところに弁がありますが、大静脈から心房に入るところには弁はありません。
心臓は筋肉ですから、収縮するときに「力」を出します。
押し出すのには効果的です。
しかし、拡張するときには筋肉は元の長さに戻るだけなので、大きな「力」を出せません。
心臓が、体中の血液を吸いこむのは大変な仕事です。
静脈の血液を心臓に送り込むのを助ける「力」があります! |