30度ルールの誤解と予言

金沢大学医学部保健学科褥瘡研究室による
(わたしはこの図の内容を否定していますが、出典のサイトでは記載するように断り書きがつけられていますので、明記します。)

 褥瘡について興味があるなら「30度側臥位」は聞いているでしょう。

 褥瘡ケアのセミナーでは以下のように教えられます。

 「基本は30度側臥位

 通常の90度側臥位では仙骨部の除圧はできますが,大転子や腸骨にかかる圧が高く褥瘡発生の原因となる場合があります。よって骨突起のない殿部で支え,接触面積を広げることが重要です
金沢大学医学部保健学科褥瘡研究室による2005/08/27最終アクセス確認)」



 
2006/01/30に確認しましたら、上記のリンク先は削除されていました。

 でも、「褥瘡管理のすすめかたの実際」の中の「3)ケアの選択と具体的な方法」のページにに同じ内容が残っています。

 考え方は同じです。

 以下のように書かれています。

 「30度側臥位(図3)は骨突出のない殿筋で圧迫を受けることができ、褥瘡発生の危険を少なくできます。」

 根拠は 1)Seiler WO et al.:Influence of the 30 laterally inclined position and the Super-Soft 3-pieces mattress on skin oxygen tension on areas of maximum pressure-implications for pressure sore prevention,Gerontrogy,32,158-166,1986. だといいます。

 図3を見ると、上の図をなぞったもの(左掲)を見ることができます。


 このイラストは解剖学的誤りがあります。記載にも誤りがあります。

 まず、イラストの誤りについて述べましょう。

 
骨盤の断面は、このイラストのようになりません。
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