人間はサイバネティクス・システムですから、環境からのフィードバックで自分のとった行動を知ります。
言葉についても同様です。話したことが相手にどのように伝わったかは、フィードバックで判定します。
シャノンとウィーバーのモデルでは、人間の対話のような双方向のコミュニケーションのモデルになりません。
上の図に言葉によるフィードバックを書き加えました。
左の人の頭の中の「情報」が、「内言」に変換され、口から「外言」として表現されます。
この「外言」は右の人の耳に入り、「内言」として頭の中で、「情報」に再現されます。
右の人は頭の中で再現された「情報」を「内言」に再変換し、口から「外言」にして返します。
左の人はその「外言」を「内言」にし、「情報」に再現して、自分の発した「情報」と比べて違いがないかを確認できます。
ここで重要なのは、頭の中の情報は「言葉」になっていないものだということです。
頭の中の情報は、もやもやした雲のようなものです。
これをまず「内言」にすることで、表現できるようになります。
また、耳や目から入って来る「外言」は、「記号」です。
これを「内言」に変換させて、さらに「内言」を頭の中で情報に変換しています。
このプロセスの中で、「情報から内言への変換」と「内言から情報への変換」は辞書のようなものです。
というわけで、ここに辞書を置いてみます。
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