おまけ |
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「だまし絵」を知っているでしょう。 エッシャーが有名です。 ルビンの壺というのもあります。 左に示した絵は、馬車屋さんの広告です。 この絵を見ると、女の人が描かれています。 その女の人は若いでしょうか、お年寄りでしょうか? 若い女性が見えたり、お年寄りが見えたりします。 若い女性が見えるときは、お年寄りは見えません。 お年寄りが見えるときは、若い女性は見えません。 そのとき見えている方を「図」と呼びます。 そのほかの部分は「地」と呼びます。 「図」は「地」があるから、認識されます。 「地」があるから、「図」に意味が与えられますが、「地」の意味は忘れられます。 このように、「図と地」をあわせて一つの意味をなす単位となります。 このような組を「ゲシュタルト(Gestaltドイツ語で「形作られたもの=姿」のこと)」と呼び、組み合わされて、意味をつくることを「ゲシュタルトを作る」と言います。 このゲシュタルトの形成を研究するのが、ゲシュタルト心理学です。 主役は脇役がいるから、主役なのですが、観客は主役が上手だと思います。 自分は他の人がいるから、自分として「違い」が感じられるのに、自分だけの存在しか考えません。 このような「考え方」、「見方」、世界観」が自分を苦しめていると考え、現実を大切にしよう、言葉の世界は現実の世界から作られているだけなのだ、実存は観念より大事だという実存主義を加えた心理療法がゲシュタルト療法です。 ゲシュタルト心理学とゲシュタルト療法は違うものです。 |
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