サイバネティクスの広がり
 サイバネティクスは、いろいろな分野の科学に取り入れられました。

 
工 学はもちろん、医学、生物学は導入の簡単な分野でした。

 ロボットや人工知能の研究には不可欠なも のでした。

 従来、社会学、経済学、心 理学、教育学、哲学では、計測できないことが多く、いわゆる科学的手法とは距離を置いていました。

 しかし、サイバネティクスは、それらの学問にまで影響を与えました。

 これらの分野を学習するときに、「フィード バック」という言葉が使われているのをみかけたら、その考え方は、1948年以後の考え方です。

 フィードバックという考え方は、有効であるためにいろいろな分野に入り込み、その結果、サイバネティクスという学問自体は、現代では独立していません。

 すべての科学の基礎になっています。

 それだけに、忘れられやすい物です。

 しかし、「てこの原理」以上に複雑なコントロールが必要なとき、人間の行動にまで、必ずついて回るものなのです。

 人間の行動についてのサイバネティクス研究である「行動サイバネティクス」は、実践へのフィードバックとしてキネステティクにつながりました。

 人間の認識についてサイバネティクスを取り入れると、ベイトソンの認識論になりました。

 システムを考えるときに、コントロールとしてのサイバネティクス抜きにはできません。

 サイバネティクスとシステム理論は、双子の兄弟です(ただし、ベルタランフィは、サイバネティクスを嫌っていました)。

 このサイトに書いてある、一見何の関係もなさそうなことは、すべて
サイバネティクスシステム理論を適用できるという点が共通しています。